ベトナム人のゲノムマップ発表、国家大学の研究チーム

ベトナム国家大学(VNU)の科学者らによるコンソーシアムがこのほど、ベトナム人家族のメンバー3人の完全な遺伝子配列を記したゲノムマップを完成し、発表した。

このゲノム配置図は、バイオサイエンス・ジャーナル誌の3月号に掲載された。ベトナムでのヒトゲノム解析は2013年に始まり、2014年に母親、父親とその子どものゲノムを解析する研究へと移行した。

ベトナム国家大学のレ・シ・ヴィン准教授とその同僚らを含むこの研究チームは、ベトナム国家大学技術院とハノイ工科大学(HUST)によって提供されたコンピューターシステムを活用し、研究を進めていた。

同チームは、全国の病院や医療機関と連携し、研究成果に基づいた病気の診断システム確立を進めており、近い将来、それを幅広く運用することを目指している。

ヒトゲノムには、各個人の生物学的な発達や性質などを決定するすべての遺伝子情報が含まれている。この配列を解析することによって科学者らは、その個人の成長過程についての情報を得ることができ、将来、その個人が特定の病気に罹(り)患するリスク予測などに役立てられる。