遺伝子組み換え作物、認可へ 年末にはビジネス化もスタート

遺伝子組み換え野菜が間もなくベトナムで認可され、年末には商業化も始まる─。ベトナム農業科学アカデミーと国際アグリバイオ事業団(ISAAA)との共催で、このほどハノイで開催された「遺伝子組み換え作物世界予測 2014」の席上、同アカデミーのレ・フイ・ハム所長が、こんな見通しを語った。

写真㊤=北部のソンラ省モク・チャウ県の畑で収穫された遺伝子組み換えトウモロコシ

ISAAAのクライブ・ジェームズ代表によると、実現すれば、ベトナムは、世界で29番目の遺伝子組み換え作物導入国となる。

遺伝子組み換え作物は、今や世界各地で栽培されている。一例を挙げると、バングラディッシュではナスビ、米国ではジャガイモやアルファルファ、インドネシアでは干ばつに強いサトウキビ、ブラジルでは病気に強い大豆が栽培されている。

ジェームズ氏は、遺伝子改良された作物は、国家の持続的な発展や食糧の安全保障、気候変動への対応などに寄与するとしている。

また、過去20年において、バイオテクノロジーによる作物は、22%の収穫増と37%の農薬減、68%の農業従事者の収益増に貢献。さらに、バイオテクノロジーによる収穫増は、限られた耕作面積での多様性や、化学肥料や環境負荷の低減にも寄与しているという。

ISAAAによると、バイオテクノロジーによる作物は、導入から19年を経た今、全世界で1億8150 万㌶の耕地で栽培されている。トップは米国の7310万㌶で、年4%-約300万㌶の割合で増加。以下、ブラジル、アルゼンチンの順で続いている。