医療向け初の24ビットチップ 大学傘下の研究機関が開発

ベトナム国立大学傘下の半導体設計研究教育センター(ICDREC)は、電子計測器に使用されるマイクロチップとしては国内初の24ビット製品、ADC 24ビットを開発した。このほどホーチミン市で発表した。

写真㊤=ADC 24ビットの拡大写真(ICDREC提供)
ADC 24ビットの開発は、同センターなどが進めるプロジェクト「高圧縮が可能な新たな画像圧縮方式、JPEG2000を使用した医療機器のための標準的汎用画像圧縮マイクロチップのプロトタイプ研究と設計」のもとで進められた。

アナログ信号を高い精度でデジタル信号に変換できるADC 24ビットは、国内だけでなく、国際市場においても競争力を有するという。同センターによると、ADC 24ビットは、ごくわずかな変化も検知する能力があり、地震計や電流を測定する検流計のほか、心電図といった医学的な信号処理など利用範囲は広いという。

ADC 24ビットに先駆けて、同センターは2014年にSG8V1 cチップを開発。この製品は現在、エアコン製造ラインや血圧計、電子検流計、車の計器類に使用されている。