輸出入時の関税、電子納付が63%にまで増加

インターネット等を利用した輸出入関税の電子納付が、関税納付全体の63%に達したことがわかった。昨年秋の政府通達で関税手続きが合理化された結果、利用が約10%増加したという。

写真㊤=電子納付された関税の手続きを行う税関職員=北部タイグエン省
ベトナム税関総局の傘下にある輸出入関税局のロ・ティ・ニュ局長によると、関税の電子納付を促す政府の通達(126/2014/TT-BTC)が、関税での手続きや処理時間を大幅に短縮し、人件費節約にもつながったという。

2014年10月1日に施行された財務省の通達は、税金申告や徴税のほか、延滞利息や罰金などの支払い、輸出入に関するその他の手順などを規定。なかでも、これまで煩雑だった納税手続きの簡略化と電子納付の普及に焦点を当てていた。

6月末には、ベトナム税関総局とアメリカ合衆国国際開発庁(USAID)がホーチミンで、ベトナムでの税関システムや貿易の近代化促進を検討する会議を開催した。会議では、参加者から、電子納付システムを利用することで、以前は30分かかっていた通関の待ち時間が5~7分に短縮されたとの報告があった。税関の電子納付システムで税金の銀行振り込みが確認できれば、その後は商品の通関には5秒程度しか必要なかったという。

電子納付システムの採用によって企業側は、様々な場所で関税支払いができる、営業時間外や休日にも手続きができる―などの利点を掲げ、税関総局などで利用を呼び掛けている。