豪雨続き、洪水などの被害続出 クアンニン省など

7月下旬から続いている豪雨で、ベトナム東北部のクアンニン省を中心に各地で浸水や洪水が発生し、大きな損失となりそうだ。

写真㊤=豪雨、クアンニン省カムファ市では道路が水没した
クアンニン省では、7月27日から大雨が続き、省の主要産業である観光が多大な被害を受けている。

ハロン市内では、市内各地でたびたび冠水や浸水が発生し、道路に深さ約50センチも水がたまった場所もある。この影響で、サイゴンハロンホテルやホアンザホテルなどが浸水。ホアンザホテルでは、運営するカジノの機械が水没して壊れてしまったという。

 

また、ハロン湾の観光船も全て係留され、運航が中止された。これらの影響で、島で身動きがとれなくなった外国人観光客もいた。

 

また、石炭の産出の多い同省では、炭鉱などでも土砂崩れや石炭の流出が懸念され、関係者らが対応に追われた。

同じクアンニン省の内陸部にあるウオンビー市では、1日と2日の大雨のために洪水が発生した。2日午前までに同市中心の広い地域で浸水し、500世帯が被害を受けた。軍が装甲車を出動させ、市民の避難支援などにあたっている。同省によると、ウオンビー市の雨と洪水による損失は、2日午後までで600億ドンにのぼるとみられる。


川が氾濫したウオンビー市の中心部


軍の装甲車も出動し、避難支援などにあたった

さらに、長雨は首都・ハノイでも影響を及ぼし始めている。ハノイ市内では1日、数カ所の道路が冠水した。激しい雨はまだしばらく続くとして、国立気象予報センターが警戒を呼び掛けている。