自宅でテト(旧正月)を過ごさない宿泊客や外国人観光客にも楽しんでもらおうと、高級ホテル、ソフィテルメトロポールハノイが、ひと足早く伝統的なテトの雰囲気を味わえるイベントを行った。大晦日(7日)にもパーティーを開く。

このイベント「メトロポールのお正月(テト)市場」は、1月29日から31日までの3日間、夕方の2時間行われた。

イベントでは、会場が伝統的なテトの飾り付けを施され、懐かしい昔のテトの活動が再現された。青いバンチュンと呼ばれる、餅米と緑豆、ベーコンなどで作る伝統のテトの食品がふるまわれたほか、縁起が良いとされテトに飾られることが多いドンホー版画、赤い紙にしたためられた招福の書、ベトナムの伝統工芸品などが飾られた。

また、トーへーと呼ばれるアメ細工、葉っぱで編んだ円錐形の帽子(ノンラー)、バッチャン陶器、ベトナム漆器、東北部の特徴的なししゅうなどのベトナムの伝統工芸も披露された。同ホテルでは、テトを迎える毎年恒例の活動の一つとなっている。

イベント参加者は温かいフォーやビーフンなどを味わったほか、バンチュン作りを競うコンテストや、5色サラダ作り、ノンラーの絵付けなどのコンテストも行われた。

 

テトの期間中、同ホテルでは、春を迎える龍の踊りが見られるほか、大晦日(2月7日)にはスパイスガーデンレストランでパーティーが行われる。このレストランでは、2月初旬から、テトの伝統的な料理を提供しており、この期間に泊まる宿泊客にはお年玉もあるという。

同ホテルのフランク・フルカード社長によると、テトの期間中、ハノイ各地のホテルやレストランは休みとなることが多いが、同ホテルでは宿泊客の需要が増えており、それにこたえてこのようなイベントを企画。「昔の市場や伝統料理の再現、リシ(お年玉)などで、観光客やテトを自宅で過ごさない人にも伝統的なテトの雰囲気を提供したい」と話している。