「韓国=チャビン風力発電所」 第1次整備が起工 チャビン省

ベトナム南部メコンデルタにあるチャビン省でこのほど、チャビン第1風力発電株式会社が「韓国=チャビン風力発電所」の第1次整備に着手し、起工式を行った。水不足による発電減などをにらみ、今後の新しい電力供給源として注目される。

チャビン省ズエンハイ郡チョン・ロン・ホア村に建設される「韓国=チャビン風力発電所」は、48メガワットの発電能力をもち、総投資額は1億3000万ドル。面積は水上と陸地を合わせて約1210ヘクタールにおよぶ。

プロジェクトでは風力タービン用品の支柱24台、地上の管理棟や運行管理室、トランス、風力タービンにつながるコンクリート橋や高圧電線などを整備する。第1次の整備は2017年2月に完成予定。完成すれば1年間で17万3000メガワットが発電できるという。

チャビン人民委員会のグエン・アイン・ズン副委員長によると、一帯のズエンハイ地区及びカウガン地区の平均風速は年間を通じて毎秒6~6.8mで風力発電の効果が高いと評価されており、1600メガワット規模の風力発電の建設が可能と試算されている。

風力発電所の発展は、同省が潜在的にもつ風力の利点を活用するのがねらい。クリーン・エネルギーを作り出し、排出ガスの削減や環境汚染減少を実現しながら、国家の電力システムに重要な発電源を補足し、エネルギー需要を安定させることを目的とする。

プロジェクトは同時に、同省の労働者に仕事を提供することにもなり、同省予算にとっても300~400億ドンの貢献となる。さらに、一帯が観光地になることで、同省の観光産業の振興にも役に立つ。

商工省が承認した2030年までをビジョンとして描いた風力発電所の発展企画によると、2020年までには270メガワットが発電できるように整備を目指す。目標の風力発電量は634キロワット時という。

同省はズエン・ハイ村、ズエン・ハイ区の沖と沿岸に6カ所の風力発電所建設を企画している。6件の総面積は7620ヘクタールという。