チョン書記長、ベトナム国家の創設者、フン王の記念日に寺院を参拝

ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長や政府関係者らは、ベトナム国家の創設者とされるフン王の命日の4月16日、東北部フート省ベトチー市のフン寺を参拝した。書記長らは祭壇に線香や酒を捧げ、祖国の平和と繁栄を祈念し、今後も国家繁栄に尽力することを誓った。

写真㊤=フン王の祝日に寺院へ参拝するグエン・フー・チョン書記長ら

 

一行は続いて、フン王朝初代王の父で、ベトナム版の国づくり神話では龍の子とされる英雄、ラック・ロン・クアンをまつるジェン寺でも、線香を手向けた。

フン王は、フート省のフォン・チャウという地に、ベトナムの歴史上初の国家とされるバンラン国を設立した人物。一族は18代(紀元前2879-259年)の長きにわたって国家を統治し、各地に稲作を広めたとされる。また、一帯でもっとも高いギア・リン山で、稲作や太陽の神々に捧げる儀式などを執り行うのも、王らの役目だったといい、近隣の山々には、代々の王をまつる寺院がいくつも建てられている。

初代フン王の命日とされる旧暦3月10日は、フン王を称える歴史的・文化的な由来を持つ数少ない祝日。フン王に捧げられる一連の崇拝儀式は、2012年にはUNESCOの無形文化遺産にも認定されている。

フン寺以外でも、祝日は、ベトナム全土でさまざまな形で祝われた。

ホーチミン市では、9区にある少数民族歴史公園でフン王たちの偉業を記念した式典が繰り広げられた。また、ベトナム全土に点在するフン王ゆかりの寺院や、王にあやかって「フン」の名を冠した学校などでも、文化的活動や芸術祭などが繰り広げられた。