蚊の殺虫キャンペーン ベトナム全土に広がる

デング熱やジカウイルスといった蚊に媒介される熱帯性感染症の予防のため、ベトナムの63の省のうち、26の省で蚊に焦点を当てた殺虫キャンペーンが展開されている。保健省傘下の医療総局がこのほど発表した。

写真㊤=行政の保健担当者に蚊の殺虫の手法について説明を受ける市民ら
キャンペーンは今年の3月始め、ホーチミン市のビン・チャイン地区で初めて実施された。これに続き、ハノイ市やダナン市、ダクラク省、カインホア省、フーイエン省などの地域・都市へと順次、活動が広がっている。

各地の保健衛生の担当者らが地域を訪れ、各家庭で網や防虫剤を使って蚊を殺虫するよう指導。さらに、水の入った容器類に蚊が入り込んで産卵しないよう、注意を促している。これを受けて、家庭ごとに大々的なボウフラの駆除活動が展開されている。テレビやラジオを通じた啓蒙活動なども展開されており、本格的な夏の前に、今後同様の活動が他の省や都市でも広がるとみられる。

雨季の到来とともに、ベトナムはネッタイシマカなどの蚊が媒介するジカウイルスやデング熱といった感染症の爆発的な流行に警戒をしており、対策が急がれている。