ハノイ市バスで電子チケット導入へ

ハノイ市の公共バスで、従来の紙の乗車券に代わって、全路線で電子カードシステムが導入されることになった。ハノイ市人民委員会が電子カードシステム運営のトランセルコ社(Transerco、ハノイ運輸会社)の新システム設営を承認した。

写真㊤=紙のチケットの代わりに使われる電子カード
ハノイ市人民委員会は、システムの導入や運営を同市交通運輸局に委託し、同局が関連機関や企業などと協力して実施する。これに先立って、トランセルコと交通運輸局は、ハノイ市人民委員会に、ハノイ市バスなどの公共運送システムに電子チケット技術を使用するプロジェクトの内容を説明する文書を提出した。

トランセルコ社によると、ハノイの市バスは67の路線で計1200台の車両を運行し、2015年には4億3200万人の乗客があった。なかでもトランセルコ社は53線路を担当し、全体の82%を占める985台のバスを所有。3億6400万人の乗客(全体の85%)を占めた。

また、ハノイ交通運送局傘下のハノイ市交通運営管理センター(Tramoc)が、バスのチケットをはじめ売り上げなどを管理することになっている。

カードの発行及び定期券のスタンプ販売は同センターが行う。同社はトランセルコのほか、バオイエン社、ドンアィン旅行販売社と契約し、この3社にバス運営の一部を委託する。その内訳はトランセルコ社が全体の65%、同センターが同28%、残り2社で7%を占める。

現在使用されているバスの定期券は、毎月その月の紙の定期券を貼り、スタンプを押すというもの。売り上げ管理やチケットの発行サービスなども、従来の古いやり方で行われており、これまでハイテクノロジーが応用されていなかった。