ハノイ市郊外、メーチー村特産の「若い米」の味と文化をPR 

ベトナム北部の特産品で伝統食品の「若い米」(cốm)が収穫期を迎えている。ハノイ市では、伝統の食材を体験型観光につなげる試みとして、この食文化を紹介するイベント、「メーチー産の若い米祭り」が開催された。

イベントは、ベトナム北部を中心に受け継がれてきた「若い米」の食文化を紹介するもの。ハノイ市トゥーリエム区人民委員会が企画し、今月2日、ハノイ市のベトナム建築都市計画センターで開催された。

「若い米」「青い米」などと呼ばれるまだ熟していない緑色のもち米は、ベトナム北部の平野部で多く栽培され、今が収穫期。特にハノイ郊外のメーチー村は良質な「若い米」の産地として有名で、これを原材料にもちや酒、おこわなどさまざまな食品が加工され、人々に親しまれてきた。

イベントでは、メーチー産の若い米を使った商品や、若い米を中心とした地域文化などを紹介。ハノイ市トゥーリエム区人民委員会のチャン・タン・ロン委員長は、「ハノイ市近郊では、伝統的な手工芸品などに触れられる体験型観光が注目を集めている。今後、ツアーや観光商品に組み入れてもらうことがねらいだ」と話す。

 
文化イベントで披露されたメーチー伝統の若い米の脱穀作業

伝統的な収穫や脱穀、精米などの手法の実演のほか、「若い米」の生産地の写真展、若い米の収穫などに使う農耕器具の展示なども。祭りの様子は、ハノイのテレビやラジオ、ユーチューブなどでも伝えられ、PRに一役買った。