歩道に柵やガードレール ホーチミン市で露天営業やバイクの排除措置

行政当局が歩道の適正利用の徹底に乗り出したホーチミン市1区で、歩道や公園の入り口などにガードレールや鉄柵が設置された。露天などの不法営業やバイクの通行などを取り締まるねらいだが、一方で車いす利用者などからは、困惑の声も上がっている。

同様の措置は、ホーチミン各地で採用された。ホーチミンの国際空港に近いザーディン公園周辺の地域では歩道などに、鉄柵が設置された。公園付近に立つ交通監視員は、「ガードレールや鉄柵が設置され、歩行者の安全が確保された。(バイクの通行がなくなったおかげで)公園内にも、ゆったりくつろいだり、運動したりする場所ができた」と評価した。

ボー・ヴァン・キェット通り沿いには3月5日、500メートルにわたって歩道に露天などの出店が設置できないように、ガードレールが設置された。

渋滞時などにバイクが近道をしたりすることがあった同市1区のレ・バン・タム公園の入り口には、バイクを乗り入れないよう求める看板=写真㊧=が設置された。また、入口には低い鉄柵が設けられ、バイクなどが侵入できないようになった。

この入口の低い柵は、2つに分けられ、たがい違いに設置され、ベビーカーなどを押して通り抜けられるようにしてある。
「9月23日公園」でも、管理委員会がバイクなどの乗り入れを防ぐために、チェーンなどの活用を始めた。

一方で、これらの柵は、車いすの利用者などにとっては障壁となる一面も。身体に障害をもつある女性は、「外出するときに介助をしてもらう必要が出てくる。一人で自由に外出しにくくなった」と困惑していた。