ベトナムエネルギー協会(VEA)は、ベトナムは再生可能エネルギーに巨大な潜在力を有しており、賢明な投資がなされるなら、2050年には全国の消費エネルギーの43%をカバーすることも可能だとの見解を示した。オンラインメディアのザンチーが17日伝えた。

 最近行われた国際会議でのVEAの発表によると、ベトナムはバイオマス発電、ゴミ発電の潜在力が大きい。ごみ発電では20年に最大10億キロワット時(kWh)、50年に60億kWhが発電可能だ。バイオマス発電との合計では、20年に最大90億kWh、50年には800億kWhとみられている。
 太陽光発電、風力発電のプロジェクトも拡大している。ただ、これらは巨額の投資が必要なのに電力価格は安い。ビントゥアン省風力エネルギー協会のブイ・バン・ティン会長によると、風力発電の売電価格は1kWh当たり7、8セントにすぎず、地域でも最安だという。
 メコンデルタ地域と中南部海岸は風力発電の成長の余地が大きい。ベトナムには南部を中心に約1300カ所の世帯規模の風力発電所がある。また、VEAによると、ダナン市より南の多くの省は日照時間が年2000~2500時間と長く、太陽光発電に適している。
 VEAは、ベトナムの再生可能エネルギーの発電量は20年に1010億kWh、50年にはベトナム国内の総量の43%に相当する4520億kWhに達すると予測している。
 VEAのチャン・ベト・ガイ会長は、「投資の大きさ、買い取り価格の安さなど、障害はまだ多い。水力・火力発電を再生可能エネルギーに置き換えるには、政府はいっそうの支援策や土地、部品や装置の輸入費用を低減する税制優遇措置を提供すべきだ」と述べた。(時事)