ハノイで「ティーマスターズカップ」開催 若手茶道家が技や知識競う

12月2日、ハノイ市で、12人の若い茶道家らが参加して、ベトナムの伝統的茶道の作法でお茶を入れる技術などを競う「ティーマスターズカップ・ベトナム2017」の決勝大会が開かれた。若者のお茶離れを食い止め、品質のよいベトナムのお茶を世界に発信していこうと、ベトナム茶道協会が主催した。

写真㊤=伝統の作法でお茶を入れる出場者

2015年から毎年行われているこの大会は、若者に新しいお茶の楽しみ方を提案し、お茶産業にかかわる人材を掘り起こすのがねらい。同時に、若い茶道家らを称え、ベトナムのブランド茶の味や品質のよさなどを世界に広める目的もある。

大会の決勝戦は、ハノイ市ホアンキエム区のホアンキエム湖情報文化センターで12月2日から2日間の日程で行われた。同大会実行委員会によると、参加したのは全国から選ばれた若い茶道家12人で、茶道の技や知識などを競った。大会は、お茶を入れる作法、お茶と茶菓子の組み合わせ、茶の味わい方、お茶のブレンドの4部門で競われた。

競技では、タンクオン緑茶、タムドゥオン茶、ホン茶、ハザン省のサンチュイエット茶など、味の良さなどで有名なベトナム産地の茶葉が使われた。出場者は、お茶を立てる作法のほか、入れ方やおいしく味わう工夫、茶の特徴や栽培方法などについての知識も披露した。

審査は、ベトナムとロシア、オーストラリア、イタリア、スリランカなど世界各地のお茶の専門家16人が行った。4種の競技で最高点だった競技者は、ベトナム代表として、来年開かれる予定の国際競技会、「ティーマスターズカップ世界大会」に招待される。

決勝後、競技者と審査員らは、モックチャウ茶の産地であるベトナム北西部のソンラ省への視察ツアーに参加した。

また、大会を応援するため、ビナティー社など多くの有名なお茶メーカーや、エコツーリズムを展開するタイグエン省タイハイの少数民族保存地区、ベトナム東北部フート省のフート茶協会などの茶葉産地が、それぞれの特徴ある商品を持ち寄り、会場周辺で来場者らにお茶をふるまった=写真