世界各地で同じ時間に電気を消し、地球温暖化防止や省エネなどを訴える世界自然保護基金(WWF)の世界的イベント、「アースアワー」に3月24日夜、ベトナムも呼応した。首都ハノイ市では商工省、ハノイ市当局の集会には、地域の住民や若者、子どもたち数千人が参加した。

WWFの呼びかけで始まったこのイベントは、世界各地でそれぞれの時間帯で午後8時半から1時間、証明を消すというもの。187の国と地域の約7000の都市でさまざまイベントが展開されており、ベトナムは今年で参加10年目となった。

ハノイでのイベントは、「Go More Green(もっと緑を!)」がテーマ。今年は、環境保護や気象変動への対応に関する市民意識を高め、省エネをさらに推し進めることをねらいに実施された。会場となったオペラハウス前の8月革命広場では、建物をライトアップする照明が落とされ、消灯の式典が開かれた=写真㊤

商工省のカオ・クオック・フン副大臣は、「気候変動に対応し、自然災害を未然に防ぐことは、世界の国々が発展するために避けては通れない課題だ。持続可能な発展に向けて気候変動に対応してきたベトナムの努力は、環境保護につながるさまざまな省エネ施策や政令の実現につながった」と話した。

2009年にベトナムが初参加したさいのアースアワーイベントは、全国の6つの市と省が参加しただけだった。商工省主導で普及活動などを展開してきた結果、現在では省庁や分野を横断して展開され、全国各地で参加者が集まる行事となった。キャンペーンが展開された3月1カ月間だけでも、市民らが独自の有意義な活動をするなど、活動が定着を見せている。

ハノイ市人民委員会のグエン・テー・フン副委員長は、前年のキャンペーンで40万キロワットを超える規模での節電が実現されたことを紹介。「環境保護のために、この姿勢を継続してほしい」と呼びかけた。