「漁業の日」にベトナム各地で稚魚放流 水産資源の増強と豊漁願う

ベトナムの「漁業の日」にあたる4月1日に合わせて、各地で魚や魚介類の稚魚の放流が展開された。ベトナムにとって魚介類は重要な輸出品でもあり、漁業の継続継承と豊漁を願い、多様な魚介類が生息する自然環境の保全などを目指して行われた。

ベトナム北部のハイフォン市沖に浮かぶカットバー島では、海での大漁を願う地元の伝統的な祭り「カウ・グー祭り」に合わせて、3月31日に放流が行われた。
祭りは、本格的な漁の季節に突入するのに先立ち、海域の穏やかな天候と豊漁を願う。おおぜいの漁師らが参加し、観光客らも多く見物に訪れた。

稚魚の放流は、ハイフォン市漁業局と同市農業農村開発局、地元のカットバー島カット・ハイ地区当局などが共同で開催した。10000匹あまりの魚介類の稚魚を、船から放流=写真㊤。カットバー島周辺の豊かな海の生態系の維持と水産資源の増強や回復などを願った。

北中部のタインホア省では、マー川にかかるハムロン橋付近で、地元当局が約1トンの淡水魚の稚魚を放流した。また、ホアンチュオン村では、5万匹のエビの稚魚が放たれた。漁業が重要産業であるタインホア省では6年連続で稚魚の放流を行っており、これまでに魚やエビの稚魚が総計17トンも自然界に放流してきたという。

このほか、隣のクアンビン省のニャット・レー川河口や、カインホア省のナフ・ラグーンなど、同様の放流がベトナム各地で行われた。


ニャット・レー川にブラックタイガーエビの稚魚を放流するクアンビン省の農業農村開発局員ら