カットリン-ハドン間を走る予定のハノイ都市鉄道が、8月、試験運行を始める。今年9月の予定を前倒しして実施する。グエン・バン・テー運輸相がこのほど、都市鉄道運営委員会に対して、関係企業と協力してプロジェクトを実施するよう指示した。

カットリン・ハドン間の都市鉄道プロジェクトの展開状況を評価する会議で、テー運輸相は試運転について、「運行システムを確保するための重要な段階まで来た」と述べた。また列車の安定した走行や商業利用に向けた安全性の確認や品質検査、さまざまな支払いなどを加速するべきであるとしたうえで、「プロジェクトの始動を国レベルで準備し、ハノイの関連機関と緊密に協力する」と語った。

運輸省の都市鉄道管理委員会によると、プロジェクトの総事業費は、2018年の初めごろまでに2億5000万ドル(約57億2500万ドン)が支払われたが、まだ2億ドル(約45億8000万ドン)が未払いとなっているという。運輸省によると、鉄道システムの安全管理に関しては、現在、欧州のコンサルタント会社が、プロジェクトの設計基準に基づいて安全や品質などの見直しと評価を行っている。

ハノイ市のカットリン-ハドン間を走る都市鉄道プロジェクトは、運輸省が約8億8600万ドル(約20兆ドン)を投じて実現にこぎつけた。当初は2016年に開業予定だったが時期がずれ込み、現在は2018年の年末までに開業する方向で調整が進められている。

カットリン-ハドンの鉄道は大部分が高架で全長約13.5キロメートル。線路幅が1435mmで、12の高架駅がある。ハドン駅には19.6haの広さのターミナルを設けた。列車は最高時速80キロの速度で走行することが可能。通常は平均時速約35キロで、約2分間隔で運行する計画だ。

カットリン-ハドン都市鉄道プロジェクトは、中国の政府開発援助(ODA)よる資金提供を受けていた。プロジェクトは設計・調達・建設の工程を一括して請け負う「EPC」の形態で、中国の中国中鉄有限公司(China Railways Group Railway Limited Company)が請け負っている。