ホーチミン市で医療見本市 20カ国・地域から350社参加

世界20の国・地域から約350の企業が出展するベトナム国際医療看護製薬見本市「ベトナム・メディ・ファームEXPO2018」がホーチミン市で開催された。

同見本市は8月にホーチミン市で、12月にハノイ市で、年2回開催。見本市や博覧会の主催を専門に行う商工省の傘下企業、VINEXADが、販売促進活動の一環として、ホーチミン市医療機器協会とともに主催、運営している。

今年の参加企業数は昨年の20%増で、日本をはじめインド、中国、台湾、韓国、米国、イタリアなどから参加。国際色も豊かになっている。展示されるのは内視鏡検査装置、家庭用血圧計などの医療機器(35%)、製薬機械(23%)、医薬品とサプリメント(10%)など。

旧式の機器から最新式の機器への更新需要など、ベトナムでは最新の医療機器への需要が高まっている。国内の医療機器業界は年10~11%の成長を続けているが、全体に占めるシェアは、1.5~2%に過ぎない。当面、市場は米国や日本、ドイツ、韓国の医療機器が市場を占有しそうだ。

最も関心が集まっているのが、レントゲンやMRI(磁気共鳴画像法)、CTスキャン(コンピューター断層撮影)など検査機器。ホーチミン市では2020年までに、病院の機材更新に9億㌦(約990億円)が見込まれている。

見本市には、米国やドイツ、イタリア、フランスの大手医療機器メーカーの大手輸入代理店、グエンクオック(Nguyen Quoc)、シラブベトナム(SCILAB Vietnam)、YKベト(YK Viet)なども多数出展する。

会場には、日本やインド、台湾、韓国、マレーシア、中国の6カ国のパビリオンに計120ものブースが並ぶ。海外の企業は、自社製品を扱う代理店を模索するなど、ベトナム進出へのチャンスととらえている。一方、国内の企業は、年々高まる高度医療への需要に対応するため、ハイテク医療機器を探している。見本市は、国内企業に、海外の企業と出会いや、ビジネス拡大のチャンスももたらしてくれそうだ。