IT技術が障害者のビジネス拡大を後押し=Eコマースで海外へ製品販売

「IT技術は、ベトナムの障害を持つ人々を含む、すべての人々の生活やビジネス手法を変えている」。ホーチミン市で開催された会議で、出席したある代表者はそう語った。

写真㊤=障害を持つ人がIT技術を学ぶ

自身も障害者で、ホアン・タム縫製施設のオーナーであるチャン・ホアン・イエン氏は、「(東南アジアで人気のECサイトの)Shopeeや(ベトナムのECサイトである)Tikiといったオンラインサイトを通して、私の製品を販売する予定だ」と述べた。彼女は、オンライン販売が、自身のビジネスを着実に発展させると確信していた。

イエン氏は、「以前、私の施設では、多くの大手企業から受注を受けていたが、それは個人的な付き合いによるものだったため、彼らがいなくなれば、私はまた最初から事業を始めなければならなくなった」と振り返る。そして、「その点でEコマースは異なり、こうした問題を解決するのに役立つだろう」と続けた。現在彼女は、自身の製品を日本とノルウェーに輸出している。

また、別の障害を持つ女性は、「この2年間、Facebookや自身のサイトを通じて、自然素材で作った化粧品を販売してきた」と語り、「これらのウェブサイトは、私の製品をより多くの人々に届けることができる」とも付け加えた。

会議に出席したそのほかの代表者は、「企業はITを使って、データベースによる顧客管理を効果的に行うべきだ」と指摘。また、オーストラリアのビクトリア大学からの出席者は、「Eコマースを行う企業は、魅力的な写真や動画を使って、製品に関する情報をアップロードすべきだ」と述べ、さらに「顧客を失わないように、彼らからのクレームにも上手に対応しなければならない」とした。

ホーチミン市障害者研究・能力開発センターのグエン・タイン・トゥン氏は、「センターでは、多くのパートナーと協力して、障害者の助けとなるモバイルアプリを開発している」と語り、11月にも障害者へ法的支援を行うアプリを公表することを明らかにした。