平和を象徴する、ベトナム・モロッコの友好の門

ハノイの郊外、バヴィ県にあるベトナムとモロッコの友好関係を象徴するモロッコ門が、このほど改修され、ハノイ市人民委員会のゴ・ヴァン・クイ副委員長と駐ベトナムモロッコ大使館のアズディン・ファラーン(Azzeddine Farhane)大使が落成式に出席した。

写真㊤=改修されたモロッコ門は、ベトナムとモロッコの友好の象徴だ

モロッコ門は、インドシナ戦争中にフランス軍を去り、ベトナム独立同盟(ベトミン)に加わったモロッコ人兵士によって、1956年から60年の間に建てられた。彼らは1946年から54年にかけて、ベトナム人民とともに独立に向けて戦った。

門にはベトナムの資材を使い、モロッコ帝国都市のムーア様式が取り入れられた。

ファラーン大使は、「この歴史的、文化的な遺跡は、モロッコとベトナムに共通する歴史遺産であり、とりわけ、平和や国際安全保障、政治・経済の繁栄への思いを象徴している」と述べた。

さらに、「この記念碑は、深い伝統的な友好関係を反映し、1961年の外交関係樹立以降、モロッコとベトナムの歴史的な関係を具現化している」と続けた。

歴史を振り返れば、ベトナム独立に向けた戦いで、モロッコ共産党は、ホーチミン大統領の要請に応じて、モロッコ兵士を指揮するために無政府主義者のモハメド・ビン・アオマール・ラヒンチ・マールーフ(Mhammed ben Aomar lahrech Maarouf)を派遣した。

ホー大統領は、彼を「アイン・マー」(馬のお兄さん)と呼び、モロッコ軍における彼のリーダーシップと活躍に感謝した。また、モロッコ兵士はアイン・マーに願い出て、モロッコのラバトにあるマンスール門やフェズにあるブージュルード門と同じ建築様式の門を建て始めた。

ホー大統領から世界へ向けて、平和と友好のメッセージを伝えるモロッコ門。アジアで唯一のモロッコ様式のイスラム建築であり、ベトナム人民の愛と人道を表している。