廃棄物から電気を生み出す固体廃棄物処理施設の起工式がこのほど、ホーチミン市クチ県で行われた。

写真㊤=クチプラントの起工式(VNA)

この処理施設は、タスコ社が約1兆VND(約4300万ドル)を投資して建設するもので、1日500トンの廃棄物を処理できる。操業開始は2年後を予定しており、処理能力は必要に応じて増強可能だ。

タスコ社の代表、チャウ・フオック・ミン氏によると、廃棄物は高効率で電気に変換され、においや汚染物質の排出を削減する。さらに、ミン氏は「有機性廃棄物は肥料の生産に利用され、灰からはれんがを製造する」とも語った。

このプロジェクトに関し、フィンランドの廃棄物処理の専門家であるアスコ・オヤニエミ氏は、「このタスコ社のクチプラントは、廃棄物ゼロを目標にしたサーキュラーエコノミー(循環経済)村モデルに沿って建設される」と語った。また、フィンランドの環境機関は、プラントが廃棄物から燃料や製品材料へ変換するための技術的なサポートを提供するという。

ホーチミン市では現在、毎日9,000トンの固体廃棄物を排出しており、そのうち4分の3以上は埋め立て処分され、およそ10分の1は電気を生成しない手法で焼却処分されている。市は、高度な廃棄物処理技術への投資を呼び掛けることで、埋め立て地で処分される固体廃棄物の比率を2020年には50%、2050年には20%に削減することを目指している。