ハノイ市の全園児・小学生に牛乳提供へ 市とビナミルクが協力

ハノイ市教育訓練省局は、乳業最大手のベトナムミルク株式会社(ビナミルク=Vina Milk)と共同で、市内の小学生に牛乳を支給する「ミルク支援プログラム」を立ち上げた。このほど、ハノイ市バーディン区のキムドン小学校で、発足式が行なわれた=写真

発足式には、ハノイ市の代表者らのほか、各省庁の代表者、キンムドン小学校の児童2000人が参加した。式ではハノイ市教育訓練局のファム・スアン・ティン副局長があいさつし、小学生たちへの同様の牛支給事業が、過去100年間にわたり、世界各国で実施されてきたことを紹介した。

ベトナムでは、青少年の健康促進と体格改善のために、2016年7月8日、2020年までに、全ての幼稚園児・小学生に牛乳を支給することを目指す首相政令1340/QĐ-TTg号が発行された。これを受けて、バックニン省、ハーナム省、バリアブンタウ省、ゲアン省、ドンナイ省などで、事業がすでに開始されている。

ハノイ市では、市人民委員会が昨年8月、2018年~2020年にかけてのプログラム実施を決定した。具体的には、希望する保護者が申し込めば、学校で授業のある計9カ月間、毎日1本、児童生徒たちに牛乳が支給されるという。

ハノイ市では、プログラム実施によって、計120万人の児童・生徒が、牛乳を飲めるようになると試算。実施にかかる費用は総額4兆ドンとされており、このうち、ハノイ市と各区の予算で30%、ビナミルク社が23%をまかない、各家庭の負担を47%とした。収入の少ない家庭の児童・生徒の場合は、保護者負担は免除され、政府が50%、ビナミルクが50%を支払う。