ベトナム全国の農林水産物や特産品などを消費者に紹介し、販売する「新春展示会」が、25日、首都ハノイのカウザイ区コニェ地区のベトナム農業展示センターで開幕した。2月2日までの期間中、全国200社の企業が約150のブースを設けて、各地の産品をPRする。

ベトナム市民が旧正月(テト)に合わせて、買い物や準備などを行なうこの時期に、毎年行なわれているこのイベントは、農業農村発展省傘下の農業貿易促進センターなどが主催している。ベトナム全土の品質の高い農林水産物や各地の特産品、安心安全な加工食品などを消費者に紹介し、販売するのがねらい。ステージでは、参加企業の紹介なども行なわれた=写真㊦。

開幕式典で挨拶した農業農村開発省のフン・ドゥック・ティン副大臣によると、ベトナムの2018年の農林水産物の国内総生産(GDP)成長率は3.76%と、過去7年間でもっとも高い成長を記し、国の発展に大きく貢献したという。特に、農林水産物の、海外輸出高は400億2000万ドルに達し、前年比9.6%増で、87億2000万ドルの貿易黒字となった。

ティン副大臣は「2018年は、主要農産物の発展や食品の安全性の向上などが目覚しく、社会の高い評価を得られた1年だった」などと話した。このような成果は、昨年締結された各国との自由貿易協定(FTA)や、太平洋パートナー協定(CPTPP)などへの参加によるところが大きいという。

会場では、さまざまな地域の特産品を販売。ミンフー産の海老、カーマウ産のカニ、クアンニン産のチャ・ムック(イカで作られたハム)、タットラットの魚肉ハム(チャ・カー)、フーコック島の魚醬(ヌックマム)などがブースに並んだ。そのほかにも、鶏肉や馬肉、ダチョウ肉などを使ったハム、ココナッツやガック(ナンバンカラスウリの実)、マカダミアナッツ、大豆などの加工商品も並んだ。米も何種類も即売され、高地で栽培されるもち米など、特色のある米が紹介された。

ここに来れば、特産品やさまざまな農林水産品を買うことができ、ベトナムの伝統的な旧正月)の雰囲気を楽しめることもあって、年々人気が高まっているという。