ベトナム各地が2019年のテト祝う 迎春の花火や路上イベントなど

真夜中の時報が鳴り、2019年の旧正月(テト)を迎えた2月5日、ベトナム各地で、人々が古い年に別れを告げ、平和と幸福、繁栄を祈って新年を歓迎するイベントが行なわれた。花火なども打ち上げられ、全国に迎春ムードが広がった。

首都ハノイでは、真夜中すぎ、市の中心部にあるホアンキエム湖で、毎年恒例のまばゆい花火が次々と打ち上げられ、市民や観光客らを楽しませた=写真。

中部沿岸地方のダナン市では、バックダン通りがテトを祝う花で飾られ、旧正月元日の昼過ぎから、多くの人々が繰り出した。同市を象徴するロン橋(龍の橋)の東岸広場では、旧正月のカウントダウンを行なうアートプログラムが企画され、地元の芸術家らが舞台に登場。ベトナム人の愛国心を表現したり、新春を祝ったりする歌や踊りを披露した。

南部ビンズオン省では、省内の9カ所で芸術パフォーマンスが行なわれ、何万人もの人々が、会場となった広場などへ繰り出し、新年の到来を祝った。

旧正月の大晦日(2月4日)には、同省の文化スポーツ観光局が外国人観光客向けに、ベトナム伝統の正月体験を企画。ロンホー地区などの名所でフランスやデンマーク、ドイツなどから訪れた外国人観光客にリーシー(lì xì)とよばれるお年玉が手渡されたほか、メコンデルタ地方伝統のテトのお菓子などもふるまわれた。

ホーチミン市では、旧暦の2018年の年末から新年にかけて、市内のグエンフエ大通りが花で飾られ、大勢の人々が集まった=写真㊦。

人出は夜中まで途絶えることなく、真夜中12時を過ぎたころ、15分間にわたって市内6カ所で花火が上げられた。その一つ、トゥ・ティエムのトンネル付近では、打ち上げ花火が人々を魅了。ダムセン公園、9区にある文化歴史民族公園のほかニャーベ、カンザオ、クチでは、仕掛け花火が新年を彩った。

中部のゲアン省では、ブオン・ディン・フエ副首相が参加し、新年を歓迎するカウントダウンのイベントが催された。夕刻ごろから歌や踊りが繰り広げられた後、真夜中の花火が新年の到来を祝った。