チョン書記長兼国家主席がテト恒例の植樹 イエンバイ省で

ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長兼国家主席は、旧正月(テト)6日にあたる西暦2月10日、テト恒例の新春植樹を行なった。今年は、ベトナム東北部の山岳地帯にまたがるイエンバイ省チャンイエン地区のベトクオン村を訪れ、林業の活性化や環境保護活動につながる植樹の重要性を説いた。

国家首脳らによるテトの植樹は、故ホー・チ・ミン国家主席が森林育成と植樹の重要性を説き、ニャンダン紙に寄せた記事(1959年11月28日付け)が契機となって始まり、テトの恒例行事となっている。

植樹祭に先立ち、チョン書記長兼国家主席は、「21世紀の人類が直面する課題である地球温暖化や気候変動、海面上昇などの危機に人類がさらされるなか、植樹は、自然災害を防ぎ、環境を改善させ、地方の人々の暮らしの向上におおいに役立つ」とあいさつ。党関係者や軍、人民に対して、樹木や森林の育成に携わるよう呼びかけたほか、環境保護の一環として、森林破壊を食い止めるさまざまな行動にも参加するよう求めた。

グエン・スアン・クオン農業農村開発相によると、昨年、国は、23万1000ヘクタールの植林を山林として整備した。また、6300万本の苗木を各地に植樹し、ベトナムの森林を、国土面積の41.65%にまで拡大させたという。一方で、材木や木製品の輸出額は昨年、93億ドルにのぼり、「林業分野の成果が、ベトナムの社会経済の発展に大きく寄与した」と述べた。

ベトナムが策定した2016~2020年の持続可能な森林開発計画では、国は林業と木製品製造分野を毎年6%ずつ成長させる計画で、2019年までに森林面積を国土の41.85%に増やし、105億ドルの木製品輸出額を達成させることを目指している。

今回植樹が行なわれたイエンバイ省でも、森林面積が昨年だけで1万4223ヘクタール増え、省の面積の63%まで拡大するなど、大きな変化が見られた。

植樹イベントの後、チョン書記長兼国家主席は、同省にクラス少数民族の人々を訪問し、テトの祝いの品々を贈った。