ハノイ高架鉄道 4月から運転開始 近隣の駐車場整備やバス増便も

ベトナム運輸省は、ハノイ市のカットリン通り~ハドン間を走るハノイ高架鉄道が、今年4月から商業運転を行なうと発表した。運輸によると、待合室の設置など、残っている工事は全体の約4%になったという。当初は昨年12月に運行する予定だったが、工事の遅れなどで、開業時期がずれ込んでいた。

3月中に試運転を行なった後、建設工事を行なっている中国のゼネコンが、技術確認や調整などを行なってから、ハノイ市に引き渡す。開業当初は、ハノイの住民は運賃を無料にする計画だという。

正式な運行の前には、ベトナム登録局と、フランスの独立した評価機関の調査や安全評価が必要だと、交通運輸省の代表者は話している。

ハノイ市交通運輸局のブー・バン・ビエン局長によると、ハノイの渋滞解決に貢献するため、市全体でも高架鉄道を軸に交通関連インフラを見直しているという。高速鉄道につながるバスの本数も増便させる計画で、まずは、ハノイ市内の多くの地点へのアクセスを改善するため、鉄道の12駅に接続する30のバス路線で本数を増やす。

また、バス停留所付近の歩行者用インフラも、増設や改善を行なう。バスの待合所や警告システム、歩道や緑地、照明システムの整備、各駅の近隣の駐車場整備を検討しているという。

障害者用の優先体制や学生の通学割引なども計画中だ。まずは障害者にバスの無料チケットを提供することが決まった。また、便利なスマートチケットの導入も検討しているという。