ハノイで満開、3万本の桜 日本桜祭り開催

ハノイ市のリータイトー記念碑広場(ホアンキエム区)などで、3月29日~31日まで、日本の桜を楽しむ「ハノイ日本桜祭り2019」が開催された。ハノイ市人民委員会と在ベトナム日本国大使館が毎年開催しているもので、多くの市民や観光客が、美しい花に目を奪われた。

祭りは、日本とベトナムの花々や、日越の飲食文化などを知ってもらうイベント。3万本の桜の枝や300本の桜の生木が使われ、人々の目を楽しませたのち、苗木はハノイ市内各地に植樹される。リータイトー記念碑広場では、さまざまな種類の桜が飾られ、二重の花や細長い花びらを持つ品種が人気を集めていた。

会場では、桜や日本の竹、ベトナムの花などを組み合わせ、世界の七不思議やベトナムの文廟の文学館、えとの十二支などを表現した花のアートも展示された。

舞台では、日本の民衆舞踊、「よさこい踊り」のパフォーマンスや、ハノイの伝統的な音楽演奏などが行なわれた。

今年は日越の観光PRのため、初めて、ベトナム人の「ベトナムさくら親善大使」が選出され、親善大使に就任したチャン・ディエウ・リンさんとファム・ゴック・リンさんが舞台で挨拶した。2人は今後、日越の友好関係を促進するため、さまざまな活動を展開するという。

広場から少し離れたハノイ子どもセンターでは、訪れた人が日本の味を楽しんだ。また、フォーやソイガー(鶏肉のおこわ)、ブンタンと呼ばれるビーフンなども提供された。

ハノイ市人民委員会のゴー・バン・クイ副委員長は、桜祭りについて、「訪れた市民らが、花の美しさをめでるだけでなく、日本の国や人々について、多面的な知識を得るきっかけになる。日越関係がさらに親密になるだろう」と話した。また、梅田邦夫・在ベトナム日本大使は、「ハノイでの日本桜祭りが長くハノイの人々の心にとどまり、春の欠かせない活動になっていってほしい」と期待を語った。