ベトナム沿岸、サンゴ礁の96%で開発の影響=多くが消滅の危機

 ベトナムのホーチミン市人文社会科学大学のゴー・トゥン・ラム氏はこのほど開催されたセミナーで、ベトナム沿岸ではサンゴ礁の約96%が人による開発の影響を大きく受けており、そのうちの75%が消滅の危機に直面していると報告した。オンラインメディアのベトナムネットなどが伝えた。

 ラム氏によると、観光開発も環境汚染の一因となっており、沿岸の水質汚染は観光船やウオータースポーツ関連の施設が引き起こしている。ベトナムは3260キロの海岸線を有し、3000以上の島と、西沙(英語名パラセル)、南沙(同スプラトリー)両諸島を抱えているが、海洋生態系やサンゴ礁を持続可能な方法で保護・利用しなければならないという。
 一方、サイゴン大学のレ・スアン・トゥエン博士は、「海洋計画では、海洋開発や海洋資源利用の合理的かつ効果的な方法を重視するとともに、海洋環境や海洋資源、海洋生態系の価値に重点を置くべきだ」との考えを示し、深刻な環境汚染を食い止めるための迅速な行動が求められると主張した。
 また、ホーチミン市人文社会科学大学のファム・ザー・チャン博士は、「メコンデルタの沿岸地域は海水流入や洪水、干ばつ、地滑り、浸食、淡水不足といった脅威に直面している」と指摘。「これらのリスクは水産資源の減少にもつながり、海洋生態系の質に影響を及ぼすだけでなく、人々の生活や健康、地域経済にも影響する可能性がある」と強調した。(時事)