日本の知見導入し、防災体制整備へ=国家捜索救助委、民間企業に協力要請

【ハノイ時事】ベトナム政府はこのほど、大規模な自然災害や産業関連施設の火災などの重大事案に対応するための国家戦略(防災10カ年計画)の策定に着手した。災害対応を所管する国家捜索救助委員会(ビナサルコム)は、日本の防災・災害対応の知見や経験を導入して体制を整え、必要な人材の育成を進めるため、日本の民間企業メディアゲイン(東京)に協力を要請した。

 日越両政府間の調整や技術・ノウハウ移転に加え、防災や気象観測、通信、建設などに関連する企業の協力も想定。関係者によれば、NECやトプコン、前田工繊、ウェザーニューズ(千葉市)などがベトナムの防災体制構築に関心を示している。
 ベトナムでは近年、気候変動の影響で台風や洪水、干ばつといった自然災害が深刻になっている。東日本大震災などを踏まえ、周辺諸国の地震による津波被害への警戒心も高まった。また、経済成長に伴って都市部の高層住宅や、工場および石油化学関連施設での火災も懸念材料だ。
 こうした事情からベトナム政府は、国家として防災戦略をまとめ、備えを固めることが急務と判断したもようだ。その際、日本の支援に期待を寄せている。
 このほどハノイで記者会見したビナサルコム幹部は「ベトナムには現在、日本人もたくさん住んでいる。日本人の安全のためにも(防災体制の構築に向け)常に努力している」と語った。
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