鑑定協議会に南北高速鉄道の精査指示=ズン副首相

 ベトナムのチン・ディン・ズン副首相は先ごろ、建設が計画されている南北高速鉄道について、「国家鑑定協議会は事業の必要性、政治、経済、社会、環境などの面での国益を慎重に考慮する必要がある」とする声明を公表し、総額580億ドルを超える同事業の推進に慎重な見方を示した。オンラインメディアのVNエクスプレスが伝えた。

 副首相声明は政府官房が公表した。この中で副首相は、ハノイとホーチミンを結ぶ総延長1559キロメートルの高速鉄道について、「大規模事業で巨額コストを要することから、コンセンサスを得るには慎重な検討が必要だ」と指摘。また、ベトナムは2030年までの間、他の交通関連事業へも投資しなくてはならず、高速鉄道の事業コストを賄えるかどうかを鑑定協議会が精査するよう求めた。
 副首相はまた、高速鉄道事業が高度な技術を要するほか、20の省、市を通過するため広大な用地を必要とし、用地買収に伴う補償も必要になると指摘した。
 南北高速鉄道事業の最新計画案によると、鉄道は24年に着工、26年に訓練施設を設置、28年に試験走行を開始し、30年に開業という予定。建設は2段階に分ける案が検討され、3区間のうち北中部沿岸地域のハノイ-ビン間、中南部沿岸のホーチミン-ニャチャン間を第1期分として20~30年に完成させる。路線のうち60%は高架橋、10%は地下、30%は地上走行とする予定。こうした計画は来年10月、国会に提出される運びという。
 総事業費については、交通運輸設計コンサルタント総公社(TEDI)などの試算によると、総事業費は18年国内総生産(GDP)の4分の1に相当する587億1000万ドルの巨額に達する見込み。(時事)