ベトナム・グランプリ2020開催ムード盛り上げ 迫力のマシン披露

2020年開催が決定した自動車レースのF1世界選手権シリーズ、ベトナム・グランプリ(GP)に向けたキックオフイベントがこのほどハノイ市のミ・ディン・ナショナル・スタジアムで行われた=写真。マシンのデモ走行などが披露され、本番に向けたムードを盛り上げた。

ハノイ人民委員会のグエン・テ・フン副委員長は、「地球上で最も有名なスポーツイベントの1つ、F1の開催によって、ハノイ市は真の国際都市として、また国際的な大規模イベントの開催地として、確固とした地位を築くことになるだろう」と期待。レースの成功を祈るとともに、F1を誘致したオランダのビール醸造会社、ハイネケンと運営母体となるベトナム・グランプリ・コーポレーション (VGPC)に対して感謝の意を表明した。

キックオフイベントでは、13勝の記録を持ち、スポンサー・ハイネケンの「F1大使」を務める元ドライバー、デビッド・クルサードさんがアストンマーチン・レッドブル・レーシングチームのマシンに乗り込み、迫力あるサウンドと走りを披露。集まった3万人のファンから歓声が上がった。

クルサードさんは「ベトナムでGPが開催されることに興奮している。世界的にもすばらしいGPの1つとなることを信じて疑わない」と期待を寄せた。VGPCはチケット発売の第一弾として、レースが行われるハノイ市の市街地コースの一周の長さ、5.565㌔にちなんで5565枚のチケットを公式ウェブサイト(www.f1vietnamgp.com)で発売する。

ビングループのレ・チャック・ヒエップ副社長は「ベトナムと世界のファンに、すばらしい体験をもたらすことになると思うとわくわくする。きょうのイベントはベトナムにF1の歴史を刻むマイルストーンとなり、来年の本番に向けて行われるイベントの幕開けとなる」と宣言した。イベントでは、華やかなアトラクションとともに、飲酒運転根絶に向けたメッセージも発信された。

ハイネケン・ベトナムのレオ・エヴァーズ・マネージング・ディレクターは「グローバルなスポーツイベントをベトナムに誘致したことに対して、会社を代表して、ハノイ人民委員会とVGPCに感謝したい。ベトナムの多くのファンにすばらしいF1体験を届けるとともに、運営側が一体となって『飲んだら飲まない』のメッセージを伝えたい」と話した。