ベトナム人とフランス人の新婚夫婦が、フランス－ベトナム間の1万6000キロメートルを自転車で走り抜ける新婚旅行を実行中だ。

写真㊤＝フランスからベトナムまでを自転車で走る旅を続けているグエンさんとチヴーさん

壮大な自転車旅にチャレンジしているのは、バリア＝ブンタウ省・ブンタウ市出身のカイン・グエンさん（25）とフランス中西部の町・ヴァンデ出身のチヴー・クレマンソーさん（29）。

2人は約3カ月前にヴァンデを出発。計画では来年3月、ホーチミンにゴールする予定で、すでに全行程の4分の1を終えた。また、道中では、ホーチミンの恵まれない子供たちを助けようと、1キロごとに募金を集めることを目指しており、すでに5000ドル（約53万円）を調達した。

彼らは、一般的なルートではなく、曲がりくねった山道を選んで走り、自然の美しさや人々との触れ合いを楽しんでいる。最も高い場所で、海抜1419メートルの地点を走ったが、チヴーさんは「山道はスピードを出す車が少ないから、道は厳しいけれど安全だよ」と笑う。

走る距離は1日平均50キロ程度だが、天気が良ければ90～100キロを走ることも。訪問する国ごとにビザを申請し、すでに計8カ国、4000キロ以上を走ってきた。だが今後、もし走行に危険な地域があれば、電車に乗ることになるという。

2人は通常、サイクリング仲間ではよく知られた場所で夜を明かすことにしているが、時には屋外に張ったテントの中で、マイナス3～4℃の気温に耐えたこともあった。

チヴーさんは「来年の春にはベトナムに着いて、家族と過ごすのが楽しみだよ。もちろん大好きなベトナム料理も、思う存分味わいたいね」と話している。