「労働コスト上昇避けらない」=適切な政策必要-ベトナムの著名エコノミスト

 【ハノイ時事】ベトナムの著名エコノミストでアジア太平洋経済センターの事務局長を務めるボー・ダイ・ルオック氏は、インフレ動向などを踏まえれば「ベトナムでの労働コストの上昇は避けられない傾向だ」と分析した。さらに、ベトナム政府がコスト上昇に適応する政策を講じる必要があるとの考えを示した。21日付のベトナム・ニュース紙がオンラインメディア、ゾアンニャン・サイゴンとのインタビューでの発言として報じた。

 ルオック氏は労働コスト上昇に伴う失業者の増加に関して、「ベトナムには外国人投資家にとって魅力的に映る要素がほかにも多くあるため、短期的には(失業増は)起きないかもしれない」と予想。安定した社会・経済状況や地理的条件、教育水準などでベトナムの優位性があると指摘した。
 ただ、「状況の変化に適切に対処しなければ中長期的には雇用の減少につながる可能性もある」と警告した。問題点として他のアジア諸国に比べてベトナムの生産性が低い点を挙げた。
 ルオック氏は労働コストの上昇について、「労働者の勤労意欲を高め、経済にもプラスになる」と指摘。安い労働コストは経済や企業にとってプラスかもしれないが、労働者のやる気をそぐとし、「政府はこうした点を考慮して政策を講じるべきだ」と訴えた。