南北高速鉄道計画の再考促す=投資総額、建設期間などに批判見解-ベトナムCMSC

 ベトナムの国家資本管理委員会(CMSC、通称スーパー委員会)はこのほど、政府が計画している南北高速鉄道建設計画についての報告書を公表した。この中で、運輸省見積もりに基づく580億ドルの投資総額や、30年という長期を要する建設期間、時速350キロメートルという設計速度について批判的な見解を示し計画の再考を促している。ベトナム・ニュース紙(電子版)が伝えた。

 計画についてCMSCは計画投資省に対し、投資総額が同省見積もりである260億ドルから倍増しており、投資家を誘致できるかどうかに懸念を表明。運輸省が官民連携(PPP)方式で行う事業部分で政府予算80%、民間投資20%を想定していることにも、現実的ではなく民間投資を呼び込めない可能性があり再考が必要だとしている。
 さらに、公的債務の上限や政府予算の能力などを念頭に運輸省計画を精査するよう財務省に求めているほか、2020~50年とされる長期にわたる建設期間に言及し、インフレ、部品や機械の交換、資材価格の高騰、労働コスト上昇などが事業費を押し上げる可能性があるとして注意を促している。
 一方、CMSCのグエン・ティ・フ・ハ副委員長、計画投資省のブ・ダイ・タン副大臣はいずれも、鉄道の高速走行を実現するベトナムの技術力への不安を表明。こうした評価を踏まえCMSCは、時速350キロメートルという設計速度を持つ運輸省計画について、多くの専門家らがその必要性を疑問視しているとして独立機関で評価する必要があると指摘している。(時事)