屋上太陽光発電の普及進む 3カ月で4000カ所

ベトナム電力総公社(EVN)は、ビルや家屋の屋上に設置した太陽光発電の発電能力が来年末には約2000㍋㍗に達し、国内電力の安定供給に大きく貢献するとの予想を明らかにした。EVNによると、設備はこの3カ月間に4000カ所以上で導入され、総発電能力は200㍋㍗に達している。今年末までには、新たに300㍋㍗分が追加されるとしている。

写真=電力安定供給に向けて期待の高まる太陽光発電設備(VGP)

電力供給がひっぱくする中、太陽光発電のような新たな電力源は、安定供給の面で重要な役割を担うことが期待されている。国内には現在、89の風力と太陽光発電施設が整備され、6月時点で総発電量の9.5%に相当する5038㍋㍗の発電量に達している。さらに1000㍋㍗の新規の電力が今年末までに、国内の電力網に組み込まれる見込みだ。

このほど開催されたエネルギーフォーラム2019で、EVNのボ・クァン・ラム副総裁は、「屋根設置型の太陽光発電は、エネルギー効率や変電コストを圧縮して、価格を抑える点からも有効なソリューションになる」と訴えた。1㌔㍗アワーごとの固定買取価格は現在、9.35セント(約10円)で、普及を促すために2021年まで価格が据え置かれる。

太陽光発電でとりわけ、潜在力が高いと注目されるのが中南部で、1平方㍍当たりの1日の発電量は4.2から4.8 ㌔㍗アワーになると試算されている。専門家は、新規の設置に向けた補助などの政策によって、2025年末までに1万戸の屋根設置型太陽光発電の導入が可能と予想している。