残業時間上限の引き上げ、反対意見を表明=次期国会に2案提出へ-国会委

 ベトナムの国会常任委員会は20日会合を開き、政府が労働法改正案で提案している労働者の年間時間外(残業)労働時間の上限引き上げ案を審議した。審議では委員から政府提案に反対の意見が表明され、グエン・ティ・キム・ガン国会議長はこうした意見を反映させた案を次期国会に提出する考えを示した。ベトナム・ニュース紙(電子版)の報道。

 会合で社会問題委員会のグエン・トゥイ・アイン委員長は、政府が時間外労働時間の上限について、現行から100時間拡大して400時間とするよう提案したことを報告。大半の同委メンバーは、提案への反対意見を表明したと明かした。
 アイン委員長は反対の根拠として、労働関連法は生産性向上と労働者の健康維持を目指す世界の流れに合わせる必要がある点を指摘。技術の進歩や労働者のスキル向上、製品価格の上昇などを考慮すれば、労働時間は短縮されるべきだと強調した。また、グエン・ハイン・フック国会事務局長は、国会が残業時間拡大を認めれば企業は技術の刷新に消極的になると懸念を示した。
 こうした議論を踏まえグエン・ティ・キム・ガン議長は、10月の次期国会に対し、(1) 現行のすべての残業時間規制を維持する一方、月間の残業時間上限については、現行の30時間から40時間への拡大を雇用主に認める(2) 政府提案通り、多くの業界で年間400時間への拡大を認めるが、残業時間拡大を認める業界、企業などのリスト作成を求めた議員提言を政府が検討するほか、残業拡大実施について詳細に定めた政令を国会に提出する-という2通りの案を提出する意向を示した。(時事)