ホーチミン市の異常気象、50年までに悪化の恐れ=アジア開銀

 アジア開発銀行(ADB)がこのほど公表した報告書によると、ホーチミン市の気象と災害は異常な状態となっており、2050年までに悪化する恐れがある。国営ベトナム通信(VNA)が報じた。

 報告書では、ホーチミン市は世界で気候変動の影響がもっとも大きい都市上位10位の中に入った。50年までに日常的に洪水や干ばつ、台風などの異常気象が発生するリスクが高まっているという。
 暴風雨や高潮、洪水、高潮浸水の程度は今後激化すると予想される。国内で発生する暴風雨の約10%はホーチミン市を直撃しており、これに伴ってかなりの洪水が起きている。自然災害の被害コストは過去10年で推計2020億ドン(約1260万ドル)に及ぶ。
 今後予想される海面水温の上昇で、ホーチミン市に上陸する暴風雨の勢力は拡大し、熱帯低気圧や台風の直撃を受ける可能性が高まっているという。また、海面上昇も高潮被害を拡大する重要な要素となっており、高潮が内陸部にまで及ぶ恐れがある。
 報告書では、ホーチミン市の気候変動はこれまでより加速しているものの、適切な対応をとる時間は残されていると指摘。ホーチミン市を災害に強い都市にするためには、具体的な対応計画を策定することがカギとなる。あらゆるセクターや地域で開発計画の中に気候変動の影響を織り込み、対応策と指針を立てることが求められる。(時事)