映画公開延期相次ぐ 新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、市民の間に映画館など混雑する場所を避ける動きが広がり、新作映画が公開延期される事態となっている。

公開が延期されたのはBHD製作のロマンチックコメディー「シークレッツ・オブ・ザ・ウインドー」(グエン・ファン・カン・ビン監督)。ダラットに住む若い女性とハンサムな幽霊の男性との恋の物語で、人気スターのカ・ナンとクオック・チュオンが主演する話題作。当初は、1月31日に公開される予定だった。ケイ・グエン監督のアクションコメディー「ザ・ドラマ・クィーン」も公開が遅れる見通しという。作品は若い男性の性転換をめぐる物語で、ミス・インターナショナル2018の優勝者、ウオン・ジャンらが出演している。

写真㊤=公開が延期された「ザ・ドラマ・クィーン」のワンシーン(プロデューサー提供)

ベトナムでは17日現在の感染者は16人に上っている。感染拡大とともに、国内の映画館ではチケット販売数が急激に落ち込んでいる。ギャラクシー・シネマではテトの収入が20%ダウン。メガGSシネマでは、チケットの販売枚数が以前の約半分に当たる1日平均2000枚程度に落ち込んでいるという。2日から休館している映画館のオーナーは「打撃は大きいが、興行側と観客の双方のために良い選択となると、休館するしかない」と話した。こうしたなか、営業を続ける映画館では、チケット販売所で衛生用品の配布などの対策を取っている