米国、ベトナムをコロナ感染可能地域から除外 CDCが視察も検討

米国疾病管理予防センター(CDC)は、さまざまな状況を評価し、「コロナウイルスによる新型肺炎(COVID-19)感染の可能性のある渡航先」リストから、このほど、ベトナムを除外した。

米国の保健機関との定期的な意見交換の枠組みのなかで、在アメリカベトナム大使館は2月27日、米国の外務省、保険福祉省、米国疾病管理予防センター(CDC)とのオンライン会議を行った。

米国の記者らによると、CDC代表者や外務省、保険福祉省のアジア・太平洋事務所などが報告を行い、ベトナムの新型コロナウイルス対策で、肺炎症状の予防や患者の検査、隔離措置などが効果をもたらしているとされた。

CDCは近く、ベトナムを訪問する計画を立てているといい、両国での医療協力のため、今月の下旬ごろにもベトナムを訪問する予定。米国側はベトナム国内にCDC事務所を設置する計画で、保健福祉省が、ベトナム国内での感染予防施設などでの支援を検討しているという。

今回の動きは、感染予防に関して、ベトナムやASEAN諸国とアメリカとの間で、地域間協力を強化するねらいがある。ラスベガスで3月14日に行われる予定の「ASEAN―米国サミット」で話し合われる議題の一つにもなっている。

米国の多くの医療関連企業も、ベトナムとの医療協力を促進したい考えだ。「アメリカ―ASEANビジネス評議会(USABC)」によると、米国の企業40社あまりが、3月3日から6日にかけてベトナムを訪れる予定で、このうち約20社の医薬関連企業が、ベトナムでの医療協力の機会を探る方針だという。