ベトナムの民族衣装「アオザイ」 ユネスコの無形文化遺産登録目指す

ベトナムの文化・スポーツ・観光省は、ベトナムの民族衣装であるアオザイを、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の無形文化遺産として登録することを目指し、活動を始めた。同省はベトナム中央婦人連合と連携し、今年1年間、さまざまな活動を展開して、承認に向けた機運を盛り上げていく。

写真㊤=タンロン城塞で開かれたアオザイショー

一連の活動は、「アオザイ-ベトナムの文化遺産」と題して、今年10月まで展開する。アオザイのファッションショーやアオザイを着用してのパレードなどの活動が計画されており、4月と6月に、首都ハノイ、ホーチミン市、ダクラク省、カントー市、トゥアティエン=フエ省、クアンナム省などで行われる予定。「ベトナムのアオザイ アオザイの習慣、価値と色」と題したセミナーの開催のほか、デザイン性に富んだアオザイを展示する創作展、アオザイのデザインコンテストなども行われる。


有名デザイナー、ラン・フォン氏がデザインしたアオザイの展示

第一弾として、3月初旬にベトナム中央婦人連合が展開した「アオザイ週間」では、各地の自治体や婦人連合が、アオザイの美しさなどを称えて公務員らにアオザイ着用を奨励。アオザイの写真撮影なども呼びかけられた。


ホアンキエム湖で、アオザイ姿の記念撮影をする女性たち

活動にかかわるデザイナーのシー・ホアン氏は、「この活動を通じて、アオザイの価値や地位を高めるとともに、アオザイを誇りに思うベトナム人の気持ちを深めたい。また、アオザイ文化的価値の維持やベトナムの文化の発掘などにも貢献する」と話す。シー・ホアン氏とデザイナー組合は、ベトナム婦人博物館に美しいアオザイを贈呈する計画だという。