5月1日からコメと医療用マスク輸出を許可 フック首相

グエン・スアン・フック首相は、一時的に輸出を禁止していたコメと医療用マスクの輸出を、5月1日から再開する。コメに関しては、28日に開かれた会合で商工省が提案した輸出再開提案を受け入れ、一定の在庫は確保したうえで、通常どおりの輸出を再開するとした。

4月28日、フック首相は、コメ生産がもっとも多いメコンデルタの13省の代表者や主要な食品メーカーなどとの会議を主催した。

新型コロナウイルスや干ばつによる食料不足を懸念し、政府は一時、コメ輸出を禁止としていたが、会議では、2020年のコメ輸出を600万トンと計画していることが示された。

首相は5月1日、コメ輸出を通常通りに戻すことを許可した。政令107/2018/ND-CP号により、陸路、鉄道、海路や河川の国境税関を経て輸出を行う。

農業・農村発展省の報告から、今年のコメの収穫量が多くなると期待されたことから決断した。商工省はコメの輸出業者に対し、年間収穫量の5%に相当するコメの在庫は維持することなどを求めた。

一方で、同日、医療用マスクや、新型コロナウイルスの治療薬、医療用物資などの輸出も許可されたが、こちらは、当面は数量の制限は設けないこととした。フック首相は、メーカーに対し、「高い品質を維持し、ベトナム国家の商品としての信頼を守るように」と指導した。

新型コロナウイルス感染防止指導委員会は、これまで、医療用マスクの輸出を禁止していた。しかし、国内での感染が抑制されている状況を受け、輸出を許可した。輸出に際しては、国内での医療用マスクの需要に基づき、保健省が十分な供給を確保し、適切な管理措置を適用するものとした。