小売り大手、新型コロナで打撃=急速な販売網拡大が裏目

 オンラインメディアのベトナムネットなどによると、新型コロナウイルスの流行でベトナムの小売り大手が大きなダメージを受けている。平常時であれば有益なネットワーク拡大戦略が新型コロナ禍で逆に負担にとなっているという。

 小売りチェーンのビンマートおよびビンマートプラスを運営するビンコマースは、新型コロナウイルスの流行で収益が急減したとして、家主に家賃の50%引き下げを求める書簡を送った。同社はベトナム全土で約3000店を運営しており、生活必需品販売のために休業せず営業を続けている。
 先に携帯電話・家電販売のモバイルワールドは、1年間の家賃半減を関係先に訴えた。ビンコマースとは違い、生活必需品の販売ではないため、新型コロナ対策のソーシャルディスタンシング(社会的距離の確保)措置で店舗の一時休業を余儀なくされた。
 同社は、携帯電話販売チェーンのテーゾイジードンと家電販売のディエンマイサイン、食品販売チェーンのバックホアサインの計3ブランドを擁し、ベトナム全土で約3100店舗を運営する国内最大の小売業者の一つで、2018年以降に1000店舗以上を新規開設するなど急速に店舗網を拡大した。しかし、新型コロナの流行で需要が急減する中、多店舗の維持費が負担となっている。
 統計総局によると、2019年ベトナムの小売り・サービス売上高は2140億ドルと前年比11.8%増加した。(時事)