中国企業、ダナンで土地使用権を多数所有=国防省が警戒

 ベトナム国防省は、中国資本の企業がベトナム・ダナン市中心部の経済や国防に重要な地域で多くの土地使用権を所有しているとして警戒を示している。ベトナム紙サイゴン・タイムズ(電子版)などが伝えた。

 同省によると、2011~15年に中国人や中国企業の所有するダナン沿岸の土地が135区画に上った。これらの土地は、沿岸都市区やヌオックマン空港付近、グーハインソン区クエミー地区のホアンサ通りやボーグエンザップ通り沿い、ソンチャ郡のフオックミー地区およびトークアン地区の都市区など、主要な場所に位置する。
 ベトナムは外国人による土地使用権の売買を認めていない。そのため、中国人がダナンの土地を所有する方法は二つあり、一つはベトナム人に資金提供して土地を取得する方法。11~15年、中国人と台湾人が8人のベトナム人に資金を出し、同市の土地84区画(計約2万平方メートル)を取得するケースがあった。もう一つは、ベトナム人と合弁会社を設立する方法。中国側は最初、出資率をベトナム側より低く抑え、後に投資を増やして経営権を握ることで土地を手に入れている。
 国防省によれば、グエン・スアン・フック首相は各関係機関やダナン市当局にこれらの事案に関係した個人や組織の責任を明確にし、法律に基づき対処するよう指示したという。
 同省はまた、ベトナムの国境地域で営業する中国系企業149社について、総投資額が約310億ドルであることを明らかにした。これらの企業は、ホテル、飲食サービス、娯楽、衣料品、水産物、履物、包装、玩具、電子部品など、さまざまな分野で活動している。いずれも2018年12月以前に設立された企業で、計約4240人の中国人労働者が働いている。多くの企業はベトナムの法律を遵守しているが、一部は無届けで中国人労働者を雇用していたり、環境汚染や脱税といった違法行為が見受けられる。
 公安省は政府に対し、▽国境地域のすべての中国系企業に対する点検▽中国人の活動に対する監督強化▽中国人が法の抜け穴を利用できなくなる法改正-を省庁や地方自治体に指示するよう提言した。(時事)