オンライン採用面接、求職者と雇用者双方に利点

ベトナムの求人市場では、求職者と雇用者がオンラインで面接を行うケースが増加している。採用ニーズは多くの場合、テトの休暇明けから高まるが、今年は、新型コロナウイルスの影響によって、直接会って行う面接よりもオンラインでの対応にシフトしている。

写真㊤=オンライン採用面接が転職市場で活用されている

求職者側も複数の書類を準備して雇用者に直接持参するのではなく、1種類の書類をオンラインでアップロードし、雇用者からの回答を待つ流れになっている。

ハノイ市ハイバーチュン区に住むグエン・ヴァン・トゥオンさんは、最近オンライン面接を経験した。「オンライン面接は、特にパンデミックの間、密集を制限しなければならない場合においては、多くの利点があると思います。求職者側は移動時間を削減でき、企業側は面接を行う時間を節約できます。双方が、雇用と採用に関する必要な情報を提供し、また入手することができます」と語る。

最近までベトナムでは、オンライン面接はそれほど普及していなかった。求職者や雇用者の信頼を得られない非公式な採用方法だと認識されていた。

オンラインでの業務や面接は、以前は一部の地方のサービスセンターで、小規模に試験的に実施されていただけだった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、労働・傷兵軍人・社会事業省は、感染を防ぐために採用面接会や大規模イベントを中止するよう、全国の雇用サービスセンターに指示した。

ハノイ雇用サービスセンターは今年初めに、労働者と企業の双方を守るため、直接的なワーキングセッションを一時的に取りやめ、オンラインによる求人市場の情報提供に切り替えた。同センターのタ・ヴァン・タオ所長によると、センターでは現在、月曜から金曜のセンターの利用時間内に、オンラインによる求人業務を行うようになったという。

また、ハノイの2つの主要オフィスに加えて、13を超えるサテライトオフィスを設置し、市内の労働者と雇用者をオンラインでつなげるサービスを提供している。

オンライン求人市場は、仕事の機会を提供するだけでなく、雇用者が採用ニーズに合った候補者を見つけることにも役立つ。労働力の将来の発展を確実にする最良のソリューションでもある。