自宅時間を活用、家庭用フィットネス機器の需要急増

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ベトナムではトレーニングジムが閉鎖されたが、それを受けて家庭用フィットネス機器の需要が急増している。

ハノイ市タインスアン区に住むレ・ソンさんは、以前、頻繁にジムに通っていたが、新型コロナウイルス感染防止のための首相指示16号(16/CT-TTg)が発出されて以降、彼は自宅でトレーニングをすることにした。また、同市ドンダー区に住むグエン・ゴック・フェンさんは、主にオンラインで仕事をしており、自宅待機期間中に自由な時間が増えたため、ソンさんと同様、自宅で運動しようと考えた。

人々にとってエクササイズは、健康増進や体型維持のためだけでなく、リラックスして自由な時間を楽しむための手段でもある。親戚やソーシャルメディアで知り合った友人の影響を受けて、多くの人がトレッドミルやエクササイズバイク、ハンドウエイト、スキップロープなどの健康器具を購入するようになった。

需要の高まりとともに、売上も伸びている。ハノイ市カウザイ区グエンディンホアン通りにあるスポーツショップのオーナーによると、男性客は、多機能ウエイトリフティングチェアを平均200万ドン(約9,200円)で、女性客は、ヨガマットを平均100万ドン(約4,600円)で買う傾向にあるという。シンプルなフィットネス機器に加えて、トレッドミルやエクササイズバイクといった高価格帯の商品への需要もある。店は、ジムにフィットネス機器を卸売りするかわりに、今は個人に販売している。

また、高まる需要に応えるため、多くの店はオンライン販売にシフトしている。加えて、商品の割引や送料無料、プレゼントを贈るなどのプロモーションも実施している。

顧客が様々なフィットネス機器に関心を持つようになったため、オンラインの販売サイトも活気づいている。商品は、数十万ドンから100万ドンの価格帯で販売されている。また、トレーニングの授業もオンラインで利用できるため、自宅でのエクササイズが容易になった。多くのジムやフィットネスセンターは、ビデオクリップやライブストリーミングで、会員向けのオンラインコースを提供している。

自宅でのエクササイズは、健康増進に役立つ手段の1つであり、感染拡大防止にも貢献する。ただ、購入する際には、規格外の商品を避け、安全性を確保するためにも、評判が良く、住所に偽りのない店で買うべきだ。