手工芸品輸出でトレーサビリティーが問題に=EVFTA発効控え懸念

 欧州連合・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の発効を前に欧州向け手工芸品の生産から消費、廃棄などに至る過程の追跡可能性(トレーサビリティー)が問題となり、協定発効後に輸出できない懸念が生じている。ベトナム・ニュース紙(電子版)が報じた。

 竹やとう製品の輸出会社を経営するグエン・チ・ルオン氏はニップ・カウ・ダウトゥ(ビジネス・レビュー)誌に対し、「インボイスやその他書類が不十分で、原産地証明書の取得手続きを完了するのは大変な苦労」と語る。原材料のサプライチェーンには有効なインボイスを出さない小規模業者や家族経営企業が多すぎ、国内企業が商品のトレーサビリティーを示すことは困難だという。
 ベトナム手工芸品輸出協会(ベトクラフト)は、手工芸品などの装飾製品への需要は拡大しており、世界で1000億ドルの市場規模だとみている。しかし、この中でベトナムが占める市場シェアはわずか2%で、トレーサビリティー問題が成長への課題だとレ・バ・ゴック副会長は指摘する。
 政府は全国的なトレーサビリティー・システムの構築に乗り出しているが、構築には5~7年を要するとされ、EVFTA発効には間に合わない見通し。このため、ベトクラフトは国内企業に対し、村レベルからのサプライチェーン体系化を促してサプライチェーン再編につなげるとともに国内企業にこの問題への理解を深めてもらう考えだ。(時事)