ベトナムの魅力に対する日本人観光客の反応

2014年の「馬年」も観光でのベトナムの魅力は健在のようだ、大勢の日本人観光客がベトナムを訪れている。ベトナム政府観光局(VNAT)によると、今年1月だけで6万人近くの日本人がベトナムに渡航。韓国、中国に次いで第3位の人数を記録している。

観光客の急増

日本からベトナムへの渡航者は1990年に1390人だったのが、2013年には60万人に達した。この間の平均成長率は年10%になる。元外務大臣政務官の浜田和幸参議院議員によると、ベトナムは、日本人観光客の嗜好にぴったりで、治安のよさや15日間のフリービザ、飛行機で約5時間(関西空港~ハノイで約5時間、成田空港~ホーチミンでも約6時間)という近さなどが日本人をひきつけているという。近年の国や地方自治体レベルでの交流や友好関係もあって、日本人にとってベトナムは、東南アジアの中の旅先として、最良の選択となっている。

2015年には100万人を

VNATのグエン・バン・チュアン局長は、「ベトナムと日本は、ベトナム・日本文化デーや、日本でのベトナム観光PRといった共同イベントを開催。さらに、外交関係樹立40周年を機に、VNATは、観光やビジネスに関する日本とベトナムの多くのミーティングやイベントに参加してきた」と話す。

両国が観光政策での協力に合意したことで、2014年にベトナムを訪れる日本人はさらに増加が見込まれている。チュアン局長は、「観光協力において、日本とベトナムはかつてないほど、友好的な状況にある」と強調する。
こうしたなか、両国は、2015年にはベトナムを訪れる日本人の100万人達成、日本を訪れるベトナム人の20万人達成を目標として掲げた。

目標達成は、そう難しくはない。実現に向けて、旅行業界は、日本人のニーズに合ったツアー商品開発に投資するとともに、品質管理を徹底し、モバイル機器を活用した情報発信をより加速させなければならない、とVNATのチュアン局長は指摘する。

2014年の経済環境は、引き続き厳しい状況が続くとみられ、旅行社も困難な経営に直面することが予想される。しかし、日本を含む海外の国々との良好な関係によって、ベトナムを訪れる観光客は少なくとも10%増となりそうだ。

VNATのチュアン局長は、「日本とベトナム両国の努力は、やがてアセアンやメコン圏での協力関係のように、両国の観光客の交換や技術支援、人材の育成につながるだろう」と話している。