セントラル・グループが取り組む、プラスチックごみ削減法

スーパーマーケット「ビッグCベトナム」などを運営するセントラル・グループは、廃棄プラスチック削減を目指す国際アライアンスの「Alliance to End Plastic Waste(AEPW)」に加盟し、全国のグループのスーパーで、プラスチックごみを削減する取り組みを進めている。

写真㊤=環境にやさしいロハスバッグを紹介するクック・ティエン・ハ氏

グループが運営するビッグCやGO!マーケットでは、再利用可能な「ロハスバッグ」のLサイズを8900ドン(約40円)で、Sサイズを5900ドン(約27円)で販売し(営利を目的としない)、買い物へ行く際にはバッグを持参するよう顧客に呼び掛けている。また、プラスチック製ストローもすでに販売を取りやめた。

北部地区のスーパーマーケット部門の責任者であるクック・ティエン・ハ氏はこのほど、同社がプラスチックごみ問題に対処するために2018年から実践する対策を説明した。

ハ氏は、「2019年4月には、ビッグCやGO!マーケットで、トウモロコシやジャガイモのデンプンから作られた生分解性の袋を試験的に導入したり、プラスチック製の袋に代わってバナナの葉で作った袋を採用したりした。こうして、消費者の意識を高めて、地域社会のためにプラスチック製の袋を使う習慣を変えることに貢献してきた。また、ビッグCでは、プラスチック製の袋の使用を削減するため、無料で段ボール箱への梱包を行うサービスも行った」と述べた。

ビッグCやGO!マーケットでは、セロリ、グリーンアスパラガス、コリアンダー、バジル、レタス、ハーブなどは、バナナの葉による包装に変わってきた。セントラル・グループでは、約30社の生鮮食品や原材料のサプライヤーに対し、プラスチック包装を生分解性材料に変えるよう支援している。また、生産者は、ビッグCやGO!マーケットで販売する有機米やコーヒーなどのプラスチック包装を紙製に変更した。

ハ氏は、代替材料を採用することで、サプライヤーや流通業者、小売業者にかかるコストが上がることは認識している。しかし、これは環境保護に貢献するための対策であり、タイを拠点とするセントラル・グループは、環境にやさしい包材によるコスト増加分を消費者に課さないことを決めた。

ビッグCでは、小売・流通段階でプラスチックごみを削減するとともに、直販店にはごみ分別ボックスを置き、スタッフにはプラスチックの使用削減、省エネ、環境保護を推進するよう促している。

また、2018年2月には、在ベトナムヨーロッパ商工会議所(Eurocham)が、セントラル・グループのすべての会議室やオフィスで、使い捨てのプラスチックボトルの使用を、浄水器とガラスボトルの使用に置き換えたグループの環境保護活動を表彰した。

グループは、2019年のダナン環境フェスティバルの期間中に、ダナンのビーチに沿って配置された5つの「巨大な魚がプラごみを食べる」模型のスポンサーを務め、過剰なプラスチックの使用とその廃棄物が、海の生態系に影響を与え、間接的には人々の健康にも影響を与えることを訴えた。