北東部沿岸地域のクアンニン省は、地域の海や島々をきれいにしようと、住民や漁師を対象にプラスチックごみを削減する活動を始めた。

写真㊤=ハフォン地区の漁師に生分解性袋を配るハロン市女性連合の代表者

クアンニン省は、ハロン湾のグリーン成長を促進し、湾内へのプラスチックごみの排出を禁止するための環境清掃活動を開始。7月中旬、ハロン市女性連合は海洋生物保護・コミュニティ開発センター(MCD)と協力し、プラスチックごみを最小限に抑えて、海洋環境を改善するプロジェクトを実施した。

活動では、日常生活で使用するプラスチック製品の起源、プラスチックごみが人間の健康や環境に及ぼす危険性、地元の女性たちによって実施される具体的で適切な対策について広く紹介した。その中には家庭で実施できることも含まれており、例えば、ごみを分別する、ごみの廃棄時間や廃棄場所を守る、買い物にはエコバッグを持参する、使い捨てプラスチック製品に対して「ノー」と言う、環境にやさしいリサイクル製品を使用することなどだ。

加えて当局は、観光産業が急成長する地域で発生するプラスチックごみ問題にも取り組んでいる。例えば、コートー県では、アーバン・エンバイロメント社がごみの収集を1日2回に増やし、時間通りに、素早く効率的にごみを回収するようにしている。

同県のプラスチックごみ管理に対する評価では、回答者の63%以上が、プラスチックごみが及ぼす影響についてのメディア報道に関心があるとし、92%がプラスチックごみは人間の健康に深刻な影響があると答えた。しかしながら、プラスチックごみが海洋生物に有害な影響を与えることを知る人は43%にとどまった。回答者の中には、「海は広大であり、プラスチックごみが海洋生物に危害を加えるはずがない」と答える人もいた。

クアンニン省は、プラスチックごみ削減に向けて、いくつかの対策を検討している。例えば、使い捨てプラスチック製品やレジ袋の使用制限、事業所や家庭でのごみの分別の支援、プラスチックリサイクル率の向上、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の普及、海岸の清掃活動とコミュニケーション活動を統合して人々の意識を効果的に高めること―などだ。

ハロン市女性連合は、海岸地域のプラスチックごみを削減し、ハロン湾と生活環境をきれいにすると約束した買い物客や漁師たちに、生分解性袋をプレゼントした。