新型コロナウイルスの流行が続く中、アプリを使った家庭向けの医療・健康サービスを展開するITサービス会社、ブルーケアが利用者を増やしている。2018年に創業したばかりの同社は、高齢者や病気の患者、新生児を持つ母親らを対象に、医療サービスやリハビリテーション、鍼や指圧の予約サポートをするほか、医療・健康に関するさまざまな情報を提供。今後はサービスエリアをさらに拡大する計画だ。

写真㊤=ブルーケアのサービス画面

同社は、SNSた動画投稿サイトを使って、新生児を持つ母親らに、健康や暮らしに関するさまざまな情報を提供する企業としてスタートした。6月現在、インスタグラムで80のファンページとグループ、動画投稿サイトのユーチューブで5つのチャンネル、さらに1740万ビューのブログを運営する。「無料のサービスを使用することで、マーケティングとブランディングのコストを最小限に抑えることができる」と同社は説明する。この戦略は功を奏し、顧客満足度99.8%を達成している。グエン・バン・フォンCEOは、「創業以来、ハイテクサービスの強化に注力し、目標以上のことを達成してきた。99.8 %の高い顧客満足度もその一つだ」と胸を張る。


「目標以上のことを達成できた」と語るグエン・バン・フォンCEO

2020年以来、ビンズオン、ドンナイ、クアンニン、ゲアンの各省、ダナン、ハイフォン両市などでサービスを展開。現在、サービスエリアを拡大中で今後3年間のうちに、少なくとも国内35省・市に拡大することを計画中だ。

躍進には、新型コロナウイルスの流行によって、医療情報そのものや、外出せずに家庭で医療ケアを受けたい、というニーズが高まったことも追い風となったとみられる。実際、アプリユーザー数やサービス提供件数は、パンデミックのピーク時において月25%増を記録した。

こうした需要に応えるため、同社は業務を拡大し、サービスの幅を広げ、アプリをアップグレードし、ユーザーの利便性を高めてきた。南部の中核都市であるホーチミンでもサービスを開始、顧客の関心や注文件数は上々だという。

病院や施設にいる患者や高齢者新生児を対象にしたブルーケアのサービスには、看護やリハビリテーション、医療、ワクチン接種なども含まれる。近い将来、家庭での妊婦や小児への医療や、パーソナルトレーナーやインストラクターによるヨガや瞑想、医療機器のレンタルにも進出する考えだ。また、スタッフは海外進出についても準備を進めている。